ジュエルクリニック恵比寿

レーザー脱毛施術の熱傷(やけど)前編:熱傷が起こってしまう理由と対策

医師監修について:当院ウェブサイト(ホームページ)コンテンツは当院の美容皮膚科医、日本形成外科学会専門医、日本抗加齢医学会専門医、アラガン・ジャパン社ボトックス注入指導医など様々な分野の専門医師による監修のもと運営しております。

レーザー脱毛施術では、通常どなたにも起こる赤いポツポツ反応とは別に、強い充血や色素沈着などを伴う「熱傷(やけど)」が生じてしまうケースがあります。どうしてこのような熱傷が起こってしまうのか、それを避けるためにはどのように注意していけば良いのか、このあたりの知識と対策についてご紹介いたします。

熱傷の原因:クリニック側の問題と患者さま側の知識不足

医療機関が実施しているレーザー脱毛施術は、「熱エネルギー」を毛根組織に浸透させるものです。高熱により毛根組織を焼き切るというプロセスがあるため、レーザーの出力調整を誤れば容易に熱傷を生じます。

また、患者さまのお肌によって「メラニン色素」の量も異なるため、お肌の色味が褐色寄りの患者さまほど「熱傷リスク」を生じやすいという側面もございます。

このため、施術担当者の「適切な照射コントロール」と「患者さまの肌質をしっかりと見極める技術」が求められ、同時に患者さま側でも熱傷を起こしにくくするような準備が重要になってきます。

クリニック側の施術体制がもたらす熱傷

患者さまの肌質などに関係なく、クリニック側の施術体制や判断のあり方によって「熱傷」がもたらされるケースは2つあります。

レーザー脱毛器の性能に起因する熱傷

医療機関(クリニック)のレーザー脱毛施術であっても、使用されるレーザー脱毛器は少なからず異なります。全国で最も導入されている「アレキサンドライトレーザー」という機器であっても、「タイプの古いもの」と「新しいもの」とがございます。

例えば、iPhoneであってもあまりにも古いタイプの機種では動作がモッサリとしてきますよね。脱毛機器であっても古いものを使用していると、照射出力や照射角度をうまく調整しにくいという問題がございます。つまり、機器の古さに依存する形で「熱傷リスク」が高まってしまう可能性があるのです。

医療の進歩は日進月歩ですので、関連情報や医療機器については常に最新のものを取り入れている医療機関を選ぶようにすると良いでしょう。「新しいものを取り入れて最適化する」という姿勢については、そのクリニックのホームページの更新度合いなどからもある程度推し量ることができます。


施術担当者の照射技術に起因する熱傷

同じレーザー脱毛器を使用していても、経験の浅い施術担当者がレーザー照射をした場合と、ベテランの医師や看護師がレーザー照射した場合とではやはり「適切なコントロール」の精度に違いが出ます。

このあたりは患者さまの側でリスク回避しにくいものになりますが、一つの対策として「実績が豊富なクリニック」を選ぶようにすることが大切です。名が通っていることはもちろん大切ですが、全国展開されて広がりを見せているクリニックの場合、時に施術経験があまりない新米の看護師が貴女の担当者になってしまう可能性もあります。

現実的なところで申しますと、「ネームバリュー」だけに依存するのではなく、実際にその場所で実績を積んでいるクリニックを選ぶようにすると良いでしょう。この点、当院は渋谷区恵比寿で10年以上の実績を有しておりますので、腕のある医師や看護師が多数在籍していてご安心いただけます。

患者さま側の知識不足や肌体質がもたらす熱傷

患者さまによって肌体質やお肌の色味に違いがあります。またムダ毛の色そのものにも違いがあるため、常に同じ出力が全ての患者さまにベストになるわけではございません。Aさんには問題なかったレベルでもBさんに照射した場合には熱傷になってしまうことがあるため、自分自身が「日焼け」しないように心がけることや、「自分の肌体質とレーザー脱毛器の相性」などについてもある程度意識していただくことが大切です。

「日焼け跡(メラニン色素の増加)」による熱傷リスク

現在の日本で主力の「アレキサンドライトレーザー」を使用して脱毛施術を受ける場合、「日焼け跡」が残っている状態では熱傷リスクが高まってしまいます。これは、アレキサンドライトレーザーのレーザー光は、照射範囲の「メラニン色素」に限定的に吸収されていくという性質が備わっているためです。

私たち日本人のムダ毛は黒いため多くの「メラニン色素」を有しているのですが、お肌も黒くなっている状況でレーザーを照射してしまうと、ムダ毛だけでなくお肌そのものもレーザー光を吸収してしまい「熱傷」を生じやすくなります。

このため、施術をお決めいただいた後は、概ね1ヶ月程度前から該当部位において強い日差しを長時間浴びてしまわないように意識してください(※1ヶ月はお肌のターンオーバーを念頭に置いた期間です)。

安易に「ちょっとくらい大丈夫だろう」と患者さま都合で日焼けをしてしまいますと、クリニックの側で照射を見合わせる場合や、クリニックの側で判断を誤って「熱傷リスク」が高まってしまうということがございます。もしも予定外に焼けてしまった場合については正直に事情を説明し、ご自分の側でリスク回避するような意識を持つことも大切です。


「地黒」や「お肌が弱いこと」による熱傷リスク

お肌が元々地黒の場合には、それだけお肌に多くのメラニン色素が含まれているということになります。このため、「メラニン色素」への吸収性をベースに置いたレーザー脱毛器「アレキサンドライトレーザー」では脱毛施術を受けないようにしなければなりません。

当院のように「YAGレーザー」というメラニン色素への吸収性に依存しない機種があれば問題ないのですが、クリニックによっては「アレキサンドライトレーザー」しか導入していない医院も十分にございますので、このような医院で相談なさいますと医療機関の側で「この程度であれば問題ないかな…」とGOサインを出してしまう可能性もあります。

お肌の色味次第ではこれで問題なく脱毛効果が得られるケースもございますが、「熱傷リスク」と「照射出力」、「痛み」との兼ね合いにおいて難しい施術となってしまいますので、自分が地黒だと感じている場合やお肌が弱いという場合については、ご自分の肌質などに合わせられるよう、レーザー脱毛器が複数導入されいている医療機関をお選びください。

参照)地黒の私はどうすれば…??色黒女性の医療脱毛

お肌が弱い私の選択肢 医療脱毛は大丈夫??

知識を持って「信頼できるクリニック」にご相談を!

「レーザー脱毛施術の熱傷(やけど)前編」といたしまして、熱傷が起こってしまう理由を「医療機関側の施術体制」と「患者さま側の知識不足」の観点からご説明いたしました。医療機関は医療サービスを提供している立場ですので、本来的には知識のない患者さまに対して医療機関の側が適切に情報を提供する義務がございます。

当院は「無料カウンセリング」において、できる限り患者さま視点に立った「わかりやすい説明」を心がけています。全ての医療機関がこのような姿勢を持っていれば良いのですが、残念ながら医療機関によっては「医師から患者さまへの一方的な伝達」のような「カウンセリング」になってしまう場合もございます。同じ「レーザー脱毛施術」であっても、様々なクリニックがございますので「脱毛施術を受けようかな…」とお思いになられた際は、当ホームページで提供しているような情報をベースに患者さまご自身にてリスク回避する姿勢をお持ちください。

熱傷リスク」については引き続き「後編」をご覧ください

当コラムに関しましては、引き続き「レーザー脱毛施術の熱傷(やけど)後編」において「熱傷の種類」について解説しています。現在「脱毛施術を受けてみようかな?」とご検討中の患者さま、あるいは「既に脱毛施術を受けてお肌の赤みが気になっているようなケース」についても参考になると思いますので、引き続き「後編」をご覧ください。

参照)レーザー脱毛施術の熱傷(やけど)後編:皮膚科で分類する熱傷の種類

その他、脱毛施術のご相談やムダ毛についてのお悩みは「無料カウンセリング」にてお受け買いしておりますので、どうぞお気軽にご相談いただければと思います。